本記事は、「教師あるある」の職員室の人間関係の悩みを解決する方法です。
教師という仕事は、人間関係を円滑にできれば、ほぼ問題なく過ごすことができます。教師の人間関係は大きく分けて3つ。
■ 子どもとの人間関係
■ 保護者との人間関係
■ 教師同士の人間関係
教師は、子どもや保護者との関係で悩むこともありますが、それは教師冥利に尽きる悩みです。しかし、教師同士の関係で悩むことは、極力避けたいことです。
今回は、教師同士の人間関係を円滑にするためのポイントについて、お話しします。
職員室の人間関係に悩んでいる先生は、是非とも参考にしてください。
職員室の人間関係の3つの悩み
世の中には、いろんな人がいます。教師も同じで、学校にはいろんな先生がいます。
いろんな先生が子どもたちのために、協力し合って仕事ができている環境ならば、何の問題もありません。その場合、職員室が教師にとって居心地の良い場所であるはずです。
しかし、職員室の人間関係が悪く、職員室が居心地の悪い場所である場合はしんどくなります。職員室の人間関係の悩みは大きく分けて3つあります。
【職員室の人間関係の悩み】
■ 職員室に苦手な先生がいる
■ 職員室の上下関係がしんどい
■ 職員室の雰囲気が悪い
一つずつ見ていきましょう。
職員室に苦手な先生がいる
職場に、自分が苦手と感じる人がいるのはしんどいことです。それが直属の上司、部下の関係であったり、同じチームにいたり、距離が近いほどその人についての悩みが出てきます。
「苦手」と感じるのは人それぞれの感覚ですが、以下に当てはまる教師が近くにいると、「苦手かも」と感じる可能性が高いです。
・自己中心的な考えや行動をする人
・人の悪口や愚痴ばかり言っている人
・無駄に高圧的な人
・気分にムラのある人
・公平な態度をとらない人
・清潔感がない人
職員室の上下関係がしんどい
教師は、あまり上下関係がない世界です。
明確に立場が異なるのは、校長・教頭などの管理職ぐらいで、その他の教師は校務分掌ごとに部長や主任がいますが、枠としては「教諭」です。肩書きがある教師もペーペー、平社員ということです。若手の20代の教師と定年間近のベテラン教師が同じ立場なので、あまり上下関係が厳しいことはありません。
そんな教師の世界で、上下関係がしんどいパターンは以下のような場合が考えられます。
・経験の少ない教師、若い教師をけなす
・自分よりも上の立場の教師には媚びへつらう
・自分よりも下の立場の教師には嘘を言う
職員室の上下関係でしんどいのは、攻撃性のある先生に対することが大半です。
自分に自信のない人は、経験や年齢、立場などを理由に自分を大きく見せようとします。周りの人の力や立場に依存して、自分の弱さを隠そうします。
職員室の雰囲気が悪い
職員室の雰囲気が悪いと、仕事の意欲が低下します。「何となく雰囲気が悪い」と感じることが多いのですが、「雰囲気が悪い」と感じる原因は、おおよそ以下のパターンに当てはまります。
・学年で、学校で情報共有ができていない
・学年で、学校で協力して仕事をしていない
・気分のムラ、機嫌の悪さを表に出す人が多い
職員室の雰囲気が悪いのは、「子どものために全職員が協力する」ことができていないということです。特に、職員室で子どもたちの話題がほとんど出ない場合は、職員室の雰囲気が悪いことが多いです。
雰囲気の良い職員室は、常に誰かが子どもたちの話題を話しています。
職員室の人間関係を円滑にするための3つのポイント
職員室の人間関係が悪い原因はさまざまです。
例えば、「いつも人の悪口を言って、やたら高圧的な教師」が同じ学年に所属していて、職員室がしんどい場合。
この教師のことを苦手と感じるかもしれません。「この教師のせいで学年の雰囲気が悪くなっている」と思うかもしれません。しかし、この教師に「悪口を言うのをやめてください。偉そうにするのをやめてください。」と直接伝えることはないと思います。
もし伝えたとしても、この教師が悪口を言うことを辞めることはないでしょうし、態度が劇的に変わることはないでしょう。
それが原因でまた、周りの教師がイライラするのはもったいない話です。
人間関係を円滑にするための大前提は2つ。
・人を変えることはできない。
・変えることができるのは、自分の行動だけ。
したがって、自分の行動を変えて職員室の人間関係を円滑にしていきましょう。
【職員室の人間関係を円滑にするための3つのポイント】
■ 挨拶、お礼をしっかりと伝える
■ 職員室で子どもの情報を共有する
■ 苦手な人にも極力協力してもらう
一つずつ見ていきましょう。
挨拶、お礼をしっかりと伝える
挨拶やお礼は人間関係のなかで当然のことですが、雰囲気が悪い職場では、挨拶もろくに出来ていない場合が多いです。社会人としてのマナーをきちんとするようにしましょう。
「おはようございます。」
「お疲れさまでした。」
「お先に失礼します。」
「ありがとうございます。」
「申し訳ないです。」
これらの言葉が職員室で飛び交っているのならば良し。「自分が言っても誰も返してくれない」というようなしんどい職場の場合でも、人は関係なくまずは自分からしっかり言葉で伝えていきましょう。
「挨拶とかお礼とか、そんなことで職場の雰囲気が上がるわけがない」と思うかもしれませんが、職場は爽やかさ・元気良さが大切です。
気持ちよく挨拶ができる職場、感謝の言葉が飛び交う職場は、それだけで気分が上がるものです。
職員室で子どもの情報を共有する
職員室では、子どもの様子を情報共有しましょう。校種に関わらず、子どもは学校職員全員で見ていくものです。
子どものことを喋ることは、一番大切な教師の仕事です。
子どものおもしろエピソードでも、生徒指導の内容でも、自分の教科以外の授業の様子でも、部活動での様子でも、何でも構いません。
教師が子どものことを喋れるようになると、自然と職員室の雰囲気は良くなります。
愚痴ばかり言う人がいても、気にせず子どもの話をしましょう。高圧的な態度の人がいても、気に留めずに子どもの情報共有をしましょう。
苦手な人にも極力協力してもらう
自分にとって苦手な人がいても、一緒に仕事をしなければいけないことはたくさんあります。
仕事で大切なことは、教師全員で協力して子どものために働くことです。
「苦手な人」と自分が感じている場合、相手も自分を苦手と感じている可能性が高いです。そのギクシャクした関係を子どものために崩して行くことが大切です。
どんな人でも、人に頼られれば嬉しく、自己肯定感が上がるものです。
子どもたちのためのチームの一員として、苦手な人にも自分から協力してもらうように話しかけてみましょう。
苦手な人に対して自ら働きかけることで、一気に職場環境が良くなるでしょう。
職員室の人間関係は情報共有第一
今回は、職員室の人間関係の悩みについて、ザックリ見てきました。
民間企業と違い、教師は利益や営業成績を気にする必要はありません。
教師が気にすることは「子どもたちのこと」だけです。
子どもたちのために、教師全員で動けていると、仕事の満足度は必ず上がります。「子どもたちのために」「みんなでうごくために」ご自身ができることを行動にしていってほしいと思います。
毎日教育現場で働く先生方の職場環境が少しでも良くなるように、祈っています!