本記事は、職員室の机の断捨離についてです。
教師の仕事場所、教室・運動場・音楽室・職員室などには、物があふれています。たくさんの子どもや先生が生活しているので、物があふれるのはしょうがないことですが、スッキリしている方が良いのは間違いありません。
私の机の上はかなりスッキリしている方でしたが、仕事が立て込んでくると、机がゴチャゴチャしてイライラしました。周りの先生たちに、「珍しく散らかってますね。」と言われたら、とりあえず机の上を片付けてから仕事をするようにしていました。
気持ちがスッキリしないと、はかどる仕事もはかどらないので。
紙の断捨離については、【職員室の環境整備】教師は紙を断捨離して仕事を効率化【学校は紙文化】を参照してください。
職員室の机の上が物であふれる3つの理由
職員室の机にはいろんな物が転がっています。パソコンやタブレット、大量のペンに大量のプリント、そしてマグカップまで。机の引き出しや職員室の個人ロッカーに入りきらない物が机の上にあふれています。
職員室の机の上が物であふれている理由は3つあります。
■ 学校運営に必要な物があふれている。
■ 自分以外の人が物を置いていく。
■ 職員室は物であふれているイメージがある。
一つずつ見ていきましょう。
学校運営に必要な物があふれている
各教師の持ち物は、学校運営に関わるものすべてです。教科指導に関するもの、学級運営に関するもの、部活動、校務分掌、委員会など、いろんな書類や本があります。
これらが今年度の物だけだと良いのですが、過年度の物を参考までに持っていたり、前の教科書を持っていたりすると、今必要な物の2倍、3倍の物を持っていることになります。特に教師歴が長くなれば長くなるほど、物が増える傾向があります。
断捨離を意識しないと、職員室の物は増えていく一方なのです。
自分以外の人が物を置いていく
教師は、自分が職員室にいないときに、仕事がやってきていることも多いです。以下の例のように、自分がいないうちに机の上に物が増え、仕事も増えていきます。
・いろんな先生が、自分の机の上にプリントやメモ、伝言を置いていく。
・職員に周知する回覧板が回ってきて、机の上に置かれる。
・子どもたちが「○○先生に渡してください」と言って提出物を出していく。
子どもたちが下校し、「やっと職員室で仕事ができる!」と職員室に戻ったときに、机の上がいつもよりゴチャゴチャしていることも多いです。せっかくのやる気が削がれることになります。
職員室は物であふれているイメージがある
一人の教師が職員室で使う物の量は、実はそんなに多くないです。教室で使う物を含めると量が増えますが、「職員室で必要な物」を冷静に考えると思いのほか少なくすみます。
しかし、「職員室は物であふれている」というイメージがあると、「たくさんの物を収納するケースを準備しよう」と考えてしまいます。机の上の収納グッズは、以下のような物が考えられます。
・大量のペンを収納するペン立て、ペンケース、筆箱
・大量のプリントを収納するクリアファイル、バインダー
・大量のファイルや本、教科書、ノートを立てるための本立て
・パソコン台と作業スペースを分けるための卓上パソコンラック
これらが、机の上にすべて揃っているという先生も多いのではないでしょうか。
収納グッズを揃えると、収納グッズに収められるだけ物を増やすことになります。そして、収納グッズに収まらないほど量が増えてくると、さらに収納グッズを増やして物も増えるという悪循環におちいります。
職員室の机をスッキリさせる5つのポイント
断捨離のポイントは、「自分に必要な物だけを持つ」ことです。
職員室の机をずっとキレイな状態にするための5つのポイントは以下の通りです。これらを実践すると、職員室の物は少なくても仕事ができることが分かります。
【職員室の机をスッキリさせる5つのポイント】
■ 今必要な物だけを机の引き出しに入れる。
■ 今必要でない物は個人ロッカーに入れる。
■ 机の上には何も置かない。
■ 人が置いた物はすぐに処理する。
■ 収納グッズを断捨離する。
職員室で1人1人に与えられている収納場所は机とロッカーです。この2つに収まるだけの物にすることを意識すると良いです。
一つずつ見ていきましょう。
今必要な物だけを机の引き出しに入れる
使用する頻度が高い物は机の引き出しに入れて、利便性を高めます。
・筆記用具類はすべて引き出しの一段目に入れる。
・生活用品はすべて引き出しの二段目に入れる。
・パソコンも帰宅するときに机の引き出しに収納する。(パソコン収納場所を引き出し内に確保しておく)
「机の中に収まらない物は廃棄する!」ぐらいの気持ちが大切です。
今必要でない物は個人ロッカーに入れる
ロッカーには、「過去に使用した物」や「参考のために置いている物」を入れます。
ロッカーのサイズにもよりますが、ロッカーからあふれる持ち物は廃棄しましょう。「ロッカーの半分以下の荷物にする」など、自分で制約をかけても良いです。
机の引き出しとロッカーで、すべての物を収納できるように断捨離しましょう!
机の上には何も置かない
基本的には、「机の上には何も置かない」としたいのですが、難しいです。
机の上に置いて良い物は、「教科指導グッズのかご」と「学級運営グッズのかご」の2つだけです。これらのかごを机の中に入れるのは厳しいので、机の上に置いておきます。
帰宅する時には、2つのかごだけが机の上にあるようにしましょう。
人が置いた物はすぐに処理する
職員室では、自分以外の人が自分の机に物を置いていくことが多いです。人が置いた物はどのように処理すべきかを考えて、すぐに対応しましょう。
・メモ、伝言を置かれた時は、メッセージだけの場合はその人に一言お礼をし、対応が必要な場合は対応する。対応した後は、そのメモを廃棄。
・プリントを置かれた時は、プリントに目を通し、不要な場合は捨てる。必要な場合は、用事が終わるまではプリントを保管し、終われば廃棄する。
・子どもの提出物を置かれた時は、適時仕事をする。子どもに返却する物はできるだけ早く対応し、自分の手持ちを少なくした方が良い。
帰宅時には、すべての物・仕事を処理できていることがベストです。
収納グッズを断捨離する
収納グッズは物を増やすための物です。
収納グッズを収納場所以外で使用するのはやめましょう。収納グッズの上手な使い方は、整理整頓に使うこと・場所を区分けするために使うことです。
【収納グッズの上手な使い方】
・ロッカーの中で、ファイルや本を立てて収納するために本立てを使う。
・机の引き出しで、筆記用具や小物をまとめるために箱を使う。
・会議用に筆記用具を筆箱に入れ、筆箱を机の引き出しに入れておく。 など
【収納グッズのNGな使い方】
・机の上にペン立てを置き、ペンを大量に立てかける。
・机の上に本立てを置き、ファイルや本を並べる。 など
「収納場所はロッカーと机の引き出しだけ」と決めて、物の量を減らしましょう。
ロッカーや引き出しの収納グッズも断捨離すると、さらに物を減らすことができますよ。
職員室の机の上は断捨離できると心得る【断捨離が苦手な人は断捨離本を読む】
教師の思い込み「教師は物が多い。減らすことはできない」は、間違った思い込みです。
自分の物をよく見てみると、まったく使っていなかったり、同じ役割の物を重複して持っていたりします。自分に必要な物だけを身の周りに置くために、まずは買い足さず、使っている物だけを残すことをしてみましょう。
机の上がスッキリすると、驚くほど仕事の効率が上がることを実感できるはずです。
1日5分ずつでも構いません。場所を決めて、断捨離していきましょう。
最後に、「断捨離をしようと思っても上手くいかない!」という人に向けて、「こんまり」こと、近藤麻理恵さんの『人生がときめく片づけの魔法』を紹介します。
こんまりさんの子どもの頃からの「片付け遍歴」がとても共感できます。『片付けの前に「捨てる」を終わらせる。』を強調されていて、職員室の断捨離にピッタリです。
実践編では断捨離をしやすい分野から紹介されているので、いろんな場所の断捨離を実践してみましょう。